『希望の法』――光はここにある 大川隆法著(幸福の科学出版刊)より

自分の立場のなかで確実に前進していく

 そして、ここで、もう一度、合理的な精神を持ち、自分の置かれた立場のなかで、一つひとつ確実に前進していくことが大切です。
 すべてを神任せ、仏任せにするのではなく、自分としてなせることを少しでもなしていくことです。「社会のためになること、家族のためになること、学校のためになること、会社のためになること、そして、自分自身にとって真にためになることを、一つひとつ積み重ねて前進していく」という努力が必要です。
 本書の序章でも説いたとおり、祈りは極めて大切です。ただ、私は、あなたがたに、安易な他力本願のような考えを勧めているわけではありません。
 最終的に、「自分では、もう、どうにもならない」というときに、仏や高級諸霊にすがることは、人間として、やむをえないことでもありましょうし、安心立命を得るために必要なことでもありましょう。
 しかし、この世において、体が元気で活動ができる状況であるならば、弱音を吐くのはまだ早いのです。
 強い意志の力を持ち、「自分の立場において、われ、何をなすべきか。何がなせるか」ということを考えるべきです。「恵まれた立場に置かれたら、こういうことができる」と考えるのではなく、「いま置かれている立場で何ができるか」いうことを考えていただきたいのです。
 できないということはありません。必ず何かできます。
 それが「光の使命」ということなのです。「このような立場であっても、光の使命は果たせるはずだ」と思い、「自分の光の使命を、どうやって果たすか」ということを考えていただきたいのです。
たとえ病院のベッドに寝ていたとしても、光の使命を果たせないわけはありません。病人であろうと、看護師であろうと、医師であろうと、学校の教員であろうと、生徒であろうと、道路でツルハシを振るっている人であろうと、政府の役人であろうと、魚屋であろうと、八百屋であろうと、機械をつくっている人であろうと、何をしている人であっても、自分の使命を一歩進めることは可能なのです。
 「いま自分に与えられている環境や立場の延長上に、自分の人生があり、自分の問題集もある」と考えることです。
 問題が易しすぎるならば、もっと難しい問題が出てくるでしょうし、問題が難しすぎるならば、いずれ、易しい問題に変わってくるでしょう。自分の問題集に対して不満を言うのではなく、「いま自分のなすべきことをなそう」と思わなければいけません。
 そのような、「みずから光をともそう」と思う人の数が多くなっていくことで、地上は光に満ち、天国に近づいていきます。ところが、「助けてほしい」という人ばかりが増えたならば、この世は闇に沈んでいくのです。

以上、『希望の法』――光はここにある 大川隆法著(幸福の科学出版刊)より抜粋させていただきました。このような書籍を発行して下さった、主エル・カンターレ大川隆法総裁先生に心より感謝申し上げます。尚、私、前川謙一は2010/08/01より、宗教法人「幸福の科学」兵庫三田支部所属となりました。